もともと、五島には広がる海や山、そして人の温かさという何にも代えがたい財産がありました。 しかし、少子高齢化や農業の担い手不足により、耕作放棄地は年々増えていき、 ふるさとの景色が少しずつ変わっていくのを、私たちはただ見ていることができませんでした。

そんな中、たまたま知り合ったぶどう農家の方からぶどうづくりの技術や考え方の教えを乞い、 自分達の畑でぶどうを育てています。それは決して簡単な道のりではありませんでした。 ぶどう作りの知識も経験もゼロからのスタート。 何度も失敗を重ねながら、それでも一房ずつ丁寧に育て続けました。

そして、ようやく五島で初めてのシャインマスカットを実らせたとき、 島の人々の笑顔と「五島でもこんなに美味しいぶどうができるんだね」という言葉に、 私たちの苦労が報われたように思えました。 このぶどうには、私たちの挑戦の証と、五島の未来への希望が詰まっています。 単なる作物ではなく、「五島で育った」という誇りを胸に、これからも島の人々とともに歩みながら、 五島ブランドのぶどうを全国に届けていきたいと考えています。